自己紹介

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夏は登山 冬はテレマークスキー。 歳なので、身体が、そろそろ言う事を聞いてくれなくなりつつ有ります。 でも何とかだましだましやって行こうと思ってます。

2016年11月12日土曜日

やっちまった~

しばらく続いていた行動範囲を狭める制約も無く成り、晴れ晴れとした気分でシーズンイン出来ると思っていた矢先、ほんの不注意で膝を痛めてしまった。
結構重い荷物を持ち上げて尻もちを付いてしまったら、その荷物が左膝の上に乗っかっちゃった。その時は、膝より尻もちをついての打撲の方が痛かったのだが、徐々に膝が腫れ初めて来た。骨折の心配は無いと感覚的には分かったが、もしかしたら靭帯を痛めたんではないかと感じたんだな~。昨年あたりから仲間や知り合いが膝の靭帯を痛めて、結構辛い目に有っていたのを見聞きして居たので、もう絶望感が半端無い。
今日、整形外科に行って、レントゲンを撮ったり、たまった内出血を抜いたり(半端な量じゃ無かった75㏄)して、MRIの予約をしたりして帰ってきた。正確な診断はMRIの画像を見なければ分からないそうだが、出血の量からすると靱帯損傷の可能性大だそうだ。
行きたい山やスキー場頭はすでに雪山の中だったのにな~。出費も結構掛かりそうだしね。
あ~あ。

2016年10月23日日曜日

南魚沼市縦断駅伝

昨年はエースが役員として招集された為に出場しなかった駅伝大会に今年は参戦してきた。

締め切り間際の参加申し込みで準備期間も無い中でのレース参加決定だった訳だけど、もう何だかやる気も起きないで、練習もサボりがち。どうなる事やらで当日を迎える。
オイラは、何時ものラストに坂道が待つ区間。ここは各チーム速い人を持って来る。見渡しても、見覚えが有る猛者ばかりやん。駅伝なのでよ~いドンでのレースでは無いのだけど気圧されるね〜。

雨がポツポツ当たる中で、アップしながら時を待つ。ラジオの実況に聞き耳を立てると、我がチームの1区のエースが4着で2区にタスキを渡したみたい。この貯金を皆で払い戻し過ぎないように運んで行くのが我がチームの戦略。
スッカリ走力が落ちてしまったオイラも、抜かれても3人までとしなきゃな。
「楽しくタスキをつなげる」がテーマの我がチームだが、いざ走り出すとそうは行かない。前区間の走者の頑張って運んで来たタスキの重さを感じつつ走り出す。

目の前の女子中学生を追いかけて追い抜く。途中にいかにも速そうな選手4人に抜かれるが、とても付いて行けるスピードでは無いので、何とかして今の自分の力を出し切る事を目標に走る。も~苦しいのなんのって・・・。必死に足掻いて、次の走者に3つ順位を落としてリレーする。自分的には最低限のノルマは達成したし、悔いの無い走りは出来たうもり。

皆さん、慰労会では「喉元過ぎれば」で、もう来年の計画を熱く語っているけど大丈夫かな?。

2016年10月16日日曜日

巻機山 山越え2016

休日出勤やら不順な天候でしばらく山に行っていない。
山々は色づき始め、山登りには良い季節。天気も良い予報なので久々の山遊び。
予定では、中ノ岳にでも行こうかと思ったが、三国川ダム湖周回道路は自転車レースの為に通行止めで十字峡まで行けないらしい。そこで思い付いたのは、巻機山山越え山行。昨年もやったけど、駅まで徒歩移動して清水行きのバスに乗車して、桜坂より井戸尾根又はヌクビ沢から登り、裏巻機登山道を五十沢側に下山 永松キャンプ場から徒歩で帰宅のコース。
裏巻機登山道は表側の賑わう道とは違い、歩く人は疎らである。草刈り等の整備は行きとどいているが、自家用車が移動の脚として一般的に成った昨今、この道を辿るにはいろいろ制約が有る訳。仲間と車を2台出してゴール地点にデポでもしないと難しいよね。裏巻機登山道の新道~旧道の周回登山でもやれれば別だが、かなりの体力を要するので一般にはお勧めできない。幸い我が家は、六日町の駅に向かってもジョグで1時間と掛からないし、下山後も1時間ほどジョグすれば帰宅できる絶好の位置に有る。恵まれた環境である。

天気予報は快晴。極端な防寒装備はいらないだろうから、いつものスタイルに長袖シャツと長ズボンのスタイルで早朝の冷たい空気の中をトコトコ走る。コンビニに寄って食料を調達して、パンをほうばりながら駅へと向かって歩く。たまに軽く走ったりしたので、バスの時間よりかなり早く着いた。駅前図書館のベンチに寝袋にくるまっている旅の人が居る。近頃珍しい御ね~昔はそんなスタイルで旅をしていたものだから、羨ましくも有る。
ベンチに座って待つていると出発10分前にバスはやって来た。乗車したのは、オイラと山登りの青年の2人きり。


バスに揺られ清水まで、オイラは清水より一つ前の西谷後停留所で降りて真っ直ぐ桜坂を目指す。
紅葉見物登山っと言う訳か、駐車場に停め切れない車が路肩にまであふれている。山中泊の方の車も有るだろうから、結構な人が山に入っているみたい。こんなに大勢の人が踏み荒らすのだから道も荒れる訳だ。

登山カードに記入して尾根コースを登る。久し振りにヌクビ沢でも登ってみようかと思ったが、カードには尾根コースを登り、裏巻機に下山と記入してしまったので、もしやの事を考えると、うその記載で混乱することもあり得るので、記載の通りに尾根コースを登る。
先行者をどんどん追い抜いて行く。下って来る方は山中泊の方だろう。中には軽装の方もいらっしゃるので、早くも日帰りで下山して来る方も居るのでは?。速い人だと3時間で往復可能な山だからね。


林の中から吹きさらしの7合目から風をもろに受ける。冷たい秋風では無いので寒くは無い。汗ばんだ身体をクールダウンしてくれて丁度良いが、それにしても強すぎるので帽子が飛ばされない様にあご紐をしめる。
御機屋まで1時間45分。のんびり登る積りだったが次々に現われる先行者をパスして行く間についついペースが上がってしまった。見慣れた景色のせいか、目を引く紅葉はどうなんだろう?ってところ。もっとも紅葉自体にそれ程興味が無いのだから、目に入って来ても脳が認識してはくれないのかも。
御機屋から立ち止まりもせずに割引岳へ向かう。外人さんのグループと挨拶をかわして入れ替わる様に山頂に立つ。後から続いて到着した方、割引沢から天狗尾根から登って来た方と山談議。沢の状態を聞いたり、富士山見えてますよ なんて話をして、強い風に負けて空腹のまま五十沢方面に下山を始める。


風を避けられる所を見つけて補給しようとどんどん下って行くが、なかなか良い場所はない。
滅多に出会う事の無い登山者おじさん3人組とスライドする。「まさか人に会うとは思わなかった。」
それはこちらのセリフだよ。嬉しいね~。疎らな登山者の為に道の整備をしてくれていらっしゃる方も張り合いが有るってもんだろう。



春スキーで滑る斜面を眺めながらどんどん下って行く。表側の登山道と比べ歩く人の疎らな道は心が安らぐ。整備する方が居なく成れば直ぐに歩行困難に成る可能性だってある。それでも良いと思う。今まで歩いて来た荒れた道を思えば、この巻機山という素晴らしい山愛すべき山が美しいまま自然の形のまま残って行くのだから。そう思わせるほど井戸尾根の荒れ方は酷い。


木の陰で風を遮られる所を見つけて腰をおろして一休み。
色付いた木々の向こうに越後三山。見慣れた景色だが、当たり前が当たり前である幸せ。自分の脚で行き着いた場所から見る景色。衰えはしたがまだまだこの景色を見続けて行きたいね。

ヤセ尾を下り、90度方向を変えてロープを頼りに滑り易い急斜面を下って行くと大窪沢の渡渉点に降り立つ。開けた明るい沢は疲れも忘れさせる良い休み場。


 岩伝いに対岸に渡り折角落とした高度を又また登って行く。永松渓谷のゴルジュ帯を回避するための高巻きの道。風の遮られるこの登り返しは暑くて堪える。
約1時間かけて永松渓谷の遊歩道に降り立つ。カムやナッツ カラビナなどのクライミングギヤをジャラジャラぶら下げたおじさんと遭遇して唖然とする。お話を聞くと渓谷散策のツアーのガイドの方らしい。成るほど後ろから30人ほどのおばちゃんおじさんがぞろぞろと付いて来る。色んな事に対処しなきゃいけない訳なのね。ご苦労様。


みやて小屋脇の駐車場には、団体さんの乗って来たと思われるバスが停まっている。運転手さんが暇を持て余している。
発電所の調整池から鉄管路脇の道を駆け下りる。そんなに暑くは成らないだろうと量を減らした水袋の中身は飲みきって仕舞い、喉が渇く。自販機で冷えたコーラを飲みほして、家までトコトコ1時間ほど走って帰宅。

バスを降りて歩き始めて7時間半
家から駅までの距離を足しての歩行距離は約30㎞
良く歩きました。お天気にも恵まれ良い一日でしたな~。





巻機山 山越え2016

休日出勤やら不順な天候でしばらく山に行っていない。
山々は色づき始め、山登りには良い季節。天気も良い予報なので久々の山遊び。
予定では、中ノ岳にでも行こうかと思ったが、三国川ダム湖周回道路は自転車レースの為に通行止めで十字峡まで行けないらしい。そこで思い付いたのは、巻機山山越え山行。昨年もやったけど、駅まで徒歩移動して清水行きのバスに乗車して、桜坂より井戸尾根又はヌクビ沢から登り、裏巻機登山道を五十沢側に下山 永松キャンプ場から徒歩で帰宅のコース。
裏巻機登山道は表側の賑わう道とは違い、歩く人は疎らである。草刈り等の整備は行きとどいているが、自家用車が移動の脚として一般的に成った昨今、この道を辿るにはいろいろ制約が有る訳。仲間と車を2台出してゴール地点にデポでもしないと難しいよね。裏巻機登山道の新道~旧道の周回登山でもやれれば別だが、かなりの体力を要するので一般にはお勧めできない。幸い我が家は、六日町の駅に向かってもジョグで1時間と掛からないし、下山後も1時間ほどジョグすれば帰宅できる絶好の位置に有る。恵まれた環境である。

天気予報は快晴。極端な防寒装備はいらないだろうから、いつものスタイルに長袖シャツと長ズボンのスタイルで早朝の冷たい空気の中をトコトコ走る。コンビニに寄って食料を調達して、パンをほうばりながら駅へと向かって歩く。たまに軽く走ったりしたので、バスの時間よりかなり早く着いた。駅前図書館のベンチに寝袋にくるまっている旅の人が居る。近頃珍しい御ね~昔はそんなスタイルで旅をしていたものだから、羨ましくも有る。
ベンチに座って待つていると出発10分前にバスはやって来た。乗車したのは、オイラと山登りの青年の2人きり。


バスに揺られ清水まで、オイラは清水より一つ前の西谷後停留所で降りて真っ直ぐ桜坂を目指す。
紅葉見物登山っと言う訳か、駐車場に停め切れない車が路肩にまであふれている。山中泊の方の車も有るだろうから、結構な人が山に入っているみたい。こんなに大勢の人が踏み荒らすのだから道も荒れる訳だ。

登山カードに記入して尾根コースを登る。久し振りにヌクビ沢でも登ってみようかと思ったが、カードには尾根コースを登り、裏巻機に下山と記入してしまったので、もしやの事を考えると、うその記載で混乱することもあり得るので、記載の通りに尾根コースを登る。
先行者をどんどん追い抜いて行く。下って来る方は山中泊の方だろう。中には軽装の方もいらっしゃるので、早くも日帰りで下山して来る方も居るのでは?。速い人だと3時間で往復可能な山だからね。


林の中から吹きさらしの7合目から風をもろに受ける。冷たい秋風では無いので寒くは無い。汗ばんだ身体をクールダウンしてくれて丁度良いが、それにしても強すぎるので帽子が飛ばされない様にあご紐をしめる。
御機屋まで1時間45分。のんびり登る積りだったが次々に現われる先行者をパスして行く間についついペースが上がってしまった。見慣れた景色のせいか、目を引く紅葉はどうなんだろう?ってところ。もっとも紅葉自体にそれ程興味が無いのだから、目に入って来ても脳が認識してはくれないのかも。
御機屋から立ち止まりもせずに割引岳へ向かう。外人さんのグループと挨拶をかわして入れ替わる様に山頂に立つ。後から続いて到着した方、割引沢から天狗尾根から登って来た方と山談議。沢の状態を聞いたり、富士山見えてますよ なんて話をして、強い風に負けて空腹のまま五十沢方面に下山を始める。


風を避けられる所を見つけて補給しようとどんどん下って行くが、なかなか良い場所はない。
滅多に出会う事の無い登山者おじさん3人組とスライドする。「まさか人に会うとは思わなかった。」
それはこちらのセリフだよ。嬉しいね~。疎らな登山者の為に道の整備をしてくれていらっしゃる方も張り合いが有るってもんだろう。



春スキーで滑る斜面を眺めながらどんどん下って行く。表側の登山道と比べ歩く人の疎らな道は心が安らぐ。整備する方が居なく成れば直ぐに歩行困難に成る可能性だってある。それでも良いと思う。今まで歩いて来た荒れた道を思えば、この巻機山という素晴らしい山愛すべき山が美しいまま自然の形のまま残って行くのだから。そう思わせるほど井戸尾根の荒れ方は酷い。


木の陰で風を遮られる所を見つけて腰をおろして一休み。
色付いた木々の向こうに越後三山。見慣れた景色だが、当たり前が当たり前である幸せ。自分の脚で行き着いた場所から見る景色。衰えはしたがまだまだこの景色を見続けて行きたいね。

ヤセ尾を下り、90度方向を変えてロープを頼りに滑り易い急斜面を下って行くと大窪沢の渡渉点に降り立つ。開けた明るい沢は疲れも忘れさせる良い休み場。


 岩伝いに対岸に渡り折角落とした高度を又また登って行く。永松渓谷のゴルジュ帯を回避するための高巻きの道。風の遮られるこの登り返しは暑くて堪える。
約1時間かけて永松渓谷の遊歩道に降り立つ。カムやナッツ カラビナなどのクライミングギヤをジャラジャラぶら下げたおじさんと遭遇して唖然とする。お話を聞くと渓谷散策のツアーのガイドの方らしい。成るほど後ろから30人ほどのおばちゃんおじさんがぞろぞろと付いて来る。色んな事に対処しなきゃいけない訳なのね。ご苦労様。


みやて小屋脇の駐車場には、団体さんの乗って来たと思われるバスが停まっている。運転手さんが暇を持て余している。
発電所の調整池から鉄管路脇の道を駆け下りる。そんなに暑くは成らないだろうと量を減らした水袋の中身は飲みきって仕舞い、喉が渇く。自販機で冷えたコーラを飲みほして、家までトコトコ1時間ほど走って帰宅。

バスを降りて歩き始めて7時間半
家から駅までの距離を足しての歩行距離は約30㎞
良く歩きました。お天気にも恵まれ良い一日でしたな~。





2016年9月4日日曜日

本谷山 奥の山を雲が山を越えていく

台風は反れて何の被害も無かった。台風一過の良い天気が続いている。一頃の蒸し暑い夏の暑さとは違うが、お天とう様はなかなか頑張ってジリジリ照らしている。
この暑い中、番長は浦佐山岳耐久マラソンに出るそうだ。オイラも毎年の様に参加していたが、この頃スッカリやる気が失せてレースには出る気にならない。それでも体力維持の為に、夜たまにトコトコ走ってはいるのだが、昔みたいには脚は動かない。衰えに抵抗するにはパワーが要る。色んな意味でね・・・。

地区の委員の年なので、日曜日にあれこれと行事が有った。それもひと段落付いて、好きな様に使える時間が戻って来た。
さてどこに行こうか、食傷気味の山々を思い浮かべてみるが、何処も乗り気がしない。近所の山で足が遠のいている山と言えば本谷山くらいだな。十字峡より登り口までのアプローチが長いので、敬遠してなかなか脚を向けなかった。南魚沼の最奥の山。人けも疎らで熊の巣窟との噂も足を遠退けた原因。
長い林道歩きはチャリを使えば問題無いし、熊さんが怖くて越後の山は歩けるもんか!と意地を母はってみる。

牛ヶ岳から雲が流れ落ちている

いつもの様に、コンビニで食料調達して十字峡へ向かう。5時なのにまだ明け切らない。日の出が随分遅くなった。
目覚ましのスイーツとボトル缶コーヒーを食しながらペダルを漕ぐ。朝の空気はヒンヤリして気持ち良いな〜とクルクル回していたら、徐々に生暖かい風が吹き出した。牛ヶ岳には雲が掛かり、こちらに落ちては消えている。フェーン現象だね。
大汗かいてダムを登り、しゃくなげ湖左岸の道を進む。何台かの車に追い越される。今日は、中ノ岳 丹後山は多流行りなのかも。

チャリで内膳落合まで救助隊の連中の車も有る

車止めのゲートの脇からチャリを押し込んで、悪路を漕いでいく。そこそこの勾配だけど、軽いギヤでクルクル回しても歩くよりは速い。一般車両通行止めの道に、新しいタイヤの痕跡が有るので、救助隊の面々が作業に入ったのだろう。丹後山かなぁ?中尾ツルネの草刈りか?。
丹後山の登山口をアッという間に過ぎて、どんどん奥に向かう。丹後の登り口には車が置いてないし、轍はまだ先に続いているので、中尾ツルネに入った様だな。普段人けの無い所なので心強いね。
登山口の手前の広場に駐輪して、コンビニ弁当で腹を満たして出発。ここまで、家から2時間弱。意外と早く着いた。軽ワゴンと軽トラが停まっている。
10数年ぶりの道なのでワクワクする。大まかにしか記憶に残って居ないからね。
地図読みでも分かるが、ここは尾根上の一本道なので、取り付きの尾根の基部さえ過ぎればそれ程難儀はしないはず。
登り始めてすぐに作業の面々と遭遇。「なんだ~よくこんな所まで来るな~」と呆れられる。しばらくあれこれと話して「お先に~」と歩き出す。上には前日から泊りがけで草刈りに入っている連中と登山の方が2人いるらしい。曰く「今日は賑やか」だそうだ。…確かに。
直ぐに先行の登山のお二人に追い付く。

チャリを漕いでウオーミングアップは出来ているはずなのに脚が重い。朝飯を食って直ぐに登り始めたので胃がもたれる感じが辛い。急登を登り切り、なだらかな道が続くと言うのに(オイラ的に)ピッチが上がらない。既に全身汗でびしょ濡れだ。認めたくは無いが確実に老いは迫って来ている。肉体より気力の衰えは早い。面倒臭がって日々のトレーニングを怠たる様になって来た。負けたくなかったら戦わない事とばかりに、レースにも出なくなった。走る度に記録が伸び、登る度に自己記録を更新して居た頃は、張り合いが毎日のトレーニングに繋がった。それが最近はどうだ?鍛えなきゃ衰えるのは当たり前だ。

ネコブも裏から見ると違った印象

八海山も中ノ岳も遠い 奥の山だな~

桑の木山 ネコブ山を眺め、振り返って中ノ岳 八海山を眺めグングン登る。所々急な個所は有るが歩き易い道だ。整備も行き届いている。救助隊の連中に感謝だ。
雨量観測所の小屋には1時間切って付いた。別段急いだ訳ではないし、久し振りの道なもんで遅いのか早いのか分からない。先行隊の連中はこの小屋に泊って上部の道の刈り払いを行ってくれている。しばらく登ると三角点の有る中尾ノ峰(三十倉)に着く。ここで品倉三等三角点(1296.76m)に訪座する。

品倉三等三角点訪座

一旦鞍部まで駆け下り登り返す。草刈り機のエンジン音が聞こえる。昨日の作業の続きをやっているのだろう。上部より刈り降って来たので、すぐに存在に気が付いて貰い挨拶をする。「何だ~こんな所まで来るのか~」と下の連中と同じ様な事を言われて苦笑い。「もう一台上に居るからな」と注意を受けて登って行く。二台目とすれ違いご苦労様の挨拶。「もう上には誰も居ませんか?」と問うと「隊長が沢登の人の様子を見に行ったよ」との事。「それに天泊した夫婦が居る」との事。

徐々に調子が出て来て、刈り払われて歩き易く成った道を登って行くとお二人が休んで居られた。この辺りから山を越えて来ては消えて行く雲に景色は遮られがち。涼しくて良い塩梅。挨拶を交わす。昨日からこんな天気らしく、今一つ景色を堪能出来なかったらしいが、「良い山ですね~巻機山から丹後山まで道が出来れば北アルプスにも負けないですよ!」とおっしゃってくれた。
残雪期には歩く人は少なくないが、もしこの山稜に道を開き、それを維持する事は並大抵の事では無い。それは分かっているけど、オイラも常々同じ事を考えている。藪やクマ笹を掻き分け歩く猛者も居ると聞くが、一般の方も歩ける道が有ったら・・・。巻機山~丹後山距離的には谷川岳~平標山位の距離だろうか?。お上に陳情した所で動いてはくれまい。費用対効果を考えれば・・・。登山者のロマンなんてお役人には通じまい。

小さな標識が有るだけの山頂

お二人と別れしばらく登ると刈り払いの終了点。ここから本谷山(中尾山)までは道の整備はされて居ない。帰路に帰り仕度をしていた救助隊の連中に聞いたら、とても人手が無くてあそこまでは手が回らないとの事だ。最後に刈ったのは6年ほど前との事。彼らの引き継ぎ事項で刈り払いは尾根の終了点までと決まっているとの事だ。「あそこから先はお前に任せたよ(笑)」と言われたけど・・・。
強風に晒されて寒い位の状態の中、踏み跡を探りながら本谷山に向かう。


何方が設置してくれた分かりませんが目印です
不明瞭な所は有るが、尾根通しで迷うことの無い地形なので、苦労はしつつも本谷山に辿り着く。
どなたが作って下さったのかかすれて読めないが、小さな標識が迎えてくれる。
30分程雲の切れ間に見える景色を眺めて帰路に着く。
そのまま飲めるか如何か分からないが必要な人には貴重な水場
水場表記の池を覗き込む。直接飲めないかもしれないが、ロングトレイルを歩くハイカーを中心にに普及して来た携帯浄水器を使ったり、煮沸消毒すれば飲めるだろうから、もし縦走路が出来たら(夢物語か)貴重な水場に成るだろう。


気に成った事が有る。辺りに用を足したティッシュと う○こ が点在して居るのが興ざめだ。持ち帰れとは言わないが、人目の付かない所で用を足してほしい。野生動物並みの倫理観だ。

整備されたおかげで足場は良く、程良い斜度で楽しく駆け下りる。
「はやいですね~」と追い越して来たお二人が登って来られた。本谷山までは道が不明瞭だとアドバイスをして別れる。

観測所の小屋まで降りて来て救助隊の連中と雑談する。前記の様な事言われたんだけど、まじで刈り払ってやろうかなんて思い始めている。ここを登って来た人は殆どあそこまで行く訳だからな。歩き易い方がいいでしょ。

皆さんと別れて、下り始めたら、刈り上がって来る連中と会う。「上の連中が降りて来ないけど何してるんだ?」。どうやら刈り下りて来た隊と登って来た隊が合流した所で仕事終了らしい。「今荷造り終わって降りて来る所だよ」。サボっていると思ったらしい(笑)。「そんじゃまた」と別れて駆け下りる。

最奥の山道は、訪れる方も疎らなのだろう、登山道の傷み具合も少なく歩き易かった。沢の音が近づくと急斜度と成るが、あっと言う間に帰り着く。山中泊のお二人は沢で汗を流して居らっしゃる。チョイとご挨拶だけして、チャリに跨る(オイラもザブンと飛び込みたかったが遠慮した)。
立ち乗りでショックを吸収しながら下って行く。やはりチャリは正解だった。15分程で十字峡まで帰って来れた。歩けば小一時間掛かるであろう。全く楽ちん。この山はこのスタイルで行くと良いと学んだ。熊の気配は怖いが、この奥の山の魅力にハマっちゃったな。
また来よう。
ダムを眺めながら、手を付けなかった昼飯を食って帰路に着く。

内膳落合の登山口から往復 4時間36分
自宅からチャリ往復 3時間半位かな?13時くらいには家に帰り着く。

数年振りに訪れた山 新鮮で楽しゅうございました。
今日も良い一日。

2016年8月18日木曜日

巻機山散歩

お盆休みは4日間。
初日は集落の墓地の提灯取り付けして、暑い日中に坂戸山に登ってくらくらした。馬鹿なことやるもんじゃないな。
2日目は、農区の仕事カメムシの共同防除。これまた朝から動けずに山にはいけない。ましてや、午前中から行われる慰労会など出れば、一日を無駄にしそうなので出席を断って長岡まで行って映画鑑賞。どうしても見たかった訳ではなかったが。シン・ゴジラを観て来た。期待はしていなかったが、意外と面白くて、まあ来て正解だったかな、探していた本もてにいれられたし。
3日目は、神社の祭礼の準備でこれまた朝から動けない。ツイッターを見ていたら、番長が巻機山でも行こうかな~とつぶやいて居たので「行くんなら連れてって」と電話する。

ササッと準備して番長号に乗せてもらい桜坂駐車場へ。天気予報が悪かったので駐車している車は意外と少ない。


番長ペースで登って行く。押さえながら登っている様だが、老体にはキツイペース。息を切らして登るが、荒い息遣いを聞かれるのはしゃくなもんだから小さく呼吸しながら必死で付いていく。
途中沢登りスタイルの若者2人とスライド。「米子沢?」「いえ金山沢です」。お!憧れの金山沢とな。あれこれと聞きたい事が有ったのだが、気が付いた質問を2 3して別れた。もう頭の中はその事で一杯で、番長との会話もうわのそらでの受け答えになった。


天気はしばらくもちそうで、風が涼しく用意して来た水はそれ程減らない。
そこそこのペースで登り続けて御機屋まで103分ほど。後半脚が周りだしたので、楽々付いていくことができた。
割引岳に向かってここで休憩。蛇嫌いの番長が思いっきり蛇のしっぽを踏んずけたのだが、本人は気が付いていないので、一応「お前今蛇踏んづけたぞ」と報告しておいた。罰が当たらないと良いが。イヒヒ。


「最高地点のケルンの所に標識が立ったそうですよ」との番長情報に、それでは行ってみなきゃ行けないなって感じで行ってみたところ、何も無かった。がせねただった様だ。

そろそろ空模様も怪しくなって来たので、忙しなく下山開始。避難小屋を覗くが誰もいない。今日は登山者は少ない。
普段なら駆け下りる道をうだうだとお喋りしながら下る。雨が当たってきたが、それ程酷くないし、林の中に入ると気にならない。

往復4時間14分の散歩。

腹が減ったのでラーメンでも食って帰ろうという事に成り、新しく出来た割と評判のよい所に行ってみたが、材料がなくなりましたとの張り紙が。仕方ないので思いついた所に入って腹を満たす。

番長のおかげでだらだら過ごすはずだった休日が有意義になった。サンキュー。

2016年7月31日日曜日

飽きもせずに 中ノ岳~丹後山周回

番長から谷川馬蹄型行きましょう!とお誘いが有った。この時期に修行の様な山行だな~と気合を入れていたら、都合によりキャンセルとなった。この気合いを何処に向ければ良いのでしょう。
まあ、軽くホームコースを流して来ますか~と言う訳で、飽きもせずに中ノ岳~丹後山周回に行って来た。
最近大気の状態が不安定で、夕立が毎日の様に来ているし、陽に照らされると稜線とはいえ2000mを下回る標高なので結構暑い。夏はやはり早立ちが良い。
3時に目覚ましを掛けて、家から漕ぎだしてコンビニで食料調達して、十字峡に向かう。
夏至を過ぎて久しく、随分朝が遅く成った。ライトをつけてチャリを漕ぎ、三国川ダムで綺麗な朝焼けを拝む。


5時に登山口に到着して、朝飯を食って何時もの様に山の神様に手を合わせて登り始める。
中ノ岳は目標として1合あたり15分を目安に登る。
少し前なら、頑張れば出来たのだが、結構頑張っている積りでも17分とか微妙に遅く成る。
別に脚が上がらないとか息が切れて~て事では無い。かえって今日はグングン登っている感覚が有るので、この意識と現実のズレが老いて行く身体と感覚のズレなのだろうな。


全盛期のスピードは無く成ったのは自覚して居る。早さを追い求める登山はもう良いのではないかな?と最近思っている。気持ち良く歩ければそれで良い。
足元だけ睨みつけて、心臓をバクバクさせて大汗かいてさ~。もういいよね。
景色を、その時にしか見れない一瞬を目に焼き付ける大人の山登りがしたいね。
でも、ついつい時計を見てしまうんだな~(笑)



結局、ノルマの2時間30分を7分オーバーして山頂到着。前日小屋泊りと思われる方1名とスライドしたきり。
山頂で少しのんびりして、丹後山への道を行く。陽に照らされて、風が止むとさすがに暑い。
兎岳まではほぼ無風だったが、そよ風が吹き出すと快適に成る。朝露の草や笹を掻き分けておまけに汗をかくものだから、全身びしょ濡れで、風を浴びるとスースーして気持ち良い。
眼下の雪渓も随分少ないな~。秋までに全部消えちゃいそうだ。


行程の中間地点の兎岳で休憩を入れて、丹後山へと向かう。走れそうな所は自然と小走りに成っちゃう。早立ちが功を奏して、まだ結構早い時間。
夕立の気配は無い。
結局中ノ岳~丹後山の間には誰ともすれ違わなかった。

丹後山の避難小屋で、救助隊の面々が外壁のペンキ塗りをしていた。顔を出せば「手伝って行け!」と成りそうなので、遠くから「ごくろうさま~」と叫んで立ち止まりもせずに駆け下りる。
降り始めてすぐにカップルの登山者とスライド。スタスタと駆け下っていると5合目付近で大荷物を背負ったおじいちゃんおばあちゃんとスライド。何年も同じコースを歩いているけれども、若い人と出会う事は稀なコース。
山頂よりほぼ1時間で登山口まで駆け下りて来た。
林の中とはいえ、高度が去る度に気温が上がって行く。1合目で休んでいた前日泊の先行者を追い抜く。「こんにちは。暑いですね」。

背負って来た水袋の3ℓは既に飲みきって仕舞った。
登山口から、すぐ下に流れる沢に降りて汚れた靴やら靴下やらを洗って、ついでにザブーンと沢に飛び込みクールダウン。水温は低すぎもせずに結構気持ち良いが、何処からともなくメジロ(アブみたいな虫。こちらの固有な呼び方かな?)がたかって来て五月蝿いので、適当な所で切り上げてジョグで十字峡に向かう。



全行程約6時間半 18.2km

チャリ 往復1時間半くらい

帰宅してもまだ13時前だった。余裕をもった山遊びが良いね。
今日も良い一日。

2016年7月24日日曜日

調子は悪いなりに。 -八海山新開道~阿寺山周回ー


日曜日は共同作業だからな!。
もっと早く言えよ~こっちだって予定があるんだから。

そんな訳で、朝から大汗かいて草刈。もうパンツまでびしょ濡れ。
この一時間の為に、予定変更を強いられる。
こんな日には、八海山に登ってもっと汗を搾り出す。

トースト2枚にグレープフルーツジュースだけの朝食をとってチャリに跨り山に向かう。
すっかり陽は高く既に汗が噴出す。
今日は、新道を登って阿寺山を廻って来るコースの予定なので、チャリはスキー場へ向かう十字路に駐輪して、ジョグで登山口へ向かう。もう汗だく。

普段は下りにしか使わない道を今日は登ってみる。
珍しく駐車スペースは満車状態。
日向は草いきれで、体感気温はギブアップ状態だが、木陰は何とか我慢できるレベル。
それでもやはり夏なので、動けば汗は出ます。鼓動も早まります。
しかし今日は異常なくらいに汗が出るし、心拍数もかなり上がってる。まずいな~。
我慢していつものペースで1時間歩いたところでギブアップ。お稲荷さんに手をあわせて休ませて貰う。
予定のコースを歩く気力が失せた。引っ切り無しに流れ出る汗が引いて来るまでぼんやりと木々を眺めて森の息を吸う。休む事無く歩き続けるのがオイラのスタイル。たまにはどっかりと腰を下ろしてみるのも悪くない。
折角来たんだから気が済むまで進んでみようと気が変わるまで20分ほどぼんやりしていた。

肩肘張らずにのんびり歩くと、徐々に具合が良くなって来て、脚がグングンと動き出す。
出発が遅かったものだから、屏風道を登って新道を降ってくる方々とスライドするようになる。
林から飛び出しても、湧き出した雲の中でお日様の攻撃は遮られ、いい塩梅に風も吹いて快適に歩ける。

普段駆け下りる道を登ると見ていた景色が違う。何度歩いたか分からない道が新鮮。
普段よりもゆっくりのペースで登って気が付くことが沢山有る。悪くない。

入道岳で補給して、当初の予定の通りに阿寺山に向かう。
ロープウエイ登山者の方は、こちらまで来ることは少ない。山スキーや春山では人気のお山なのに勿体無い。面白い地形、点在する池や草原。たおやかなお山。
念願の阿寺山二等三角点に訪座して、緩やかな道をトコトコ降りる。
汗を沢山かいたので、もって来た水を飲み切ってしまった。
快適な気温なので、もう身体はそれ程水を欲しない。少し降れば沢に道を取る事は分かっているので、気楽に降りていく。

道はガラゴロの沢に出る。冷たい水で喉を潤して、再び登山道へ。通る人もまばらで伸び放題の草で、はっきりしない箇所もあるが、目を凝らせば、そこに道はある。
竜神碑に手を合わせ広堀川の本流に出る。
左岸に道を求め、川を巻いて行く。川原をジャブジャブ降っていっても良いけど、やはり道は歩き易い。
最奥の堰堤からは水の中を歩く。少し歩くと林道に出る。この辺は数年前の水害で道がはっきりしなくなったけど、感でいける。
道をトコトコ走って振り出しに戻る。
チャリでぴゅ~と降って、自販機に飛びつき冷たいコーラを喉に流し込む。やっぱりこれだね!

写真はデジカメ電池切れの為、スマホの一枚だけで。

歩いた距離 14.7km 
     時間 05:36

2016年7月10日日曜日

残されたルートをやっつける。 茂倉岳〜蓬峠周回

天気予報を信じて、梅雨の晴れ間を狙って土樽基点の周回登山の残されたコースに行ってきた。
化け物的な体力の人は、茂倉岳基点でワンデイ馬蹄型縦走をやる人も居るが、落ちぶれた中年男には無理な話なので、除外する。
今回のコースは茂倉新道を登り茂倉岳~谷川岳~西黒尾根巌剛新道下山~国道291を辿り清水峠~蓬峠~下山とゆうコース。ずーと前からいつかはやろうと思っては居たが、長いのでついつい後回しにしていた。体力は落ちる一方なので、やって置かなきゃジジイに成ってから後悔しそうなのでやっておいた。番長も誘う積もりだったけど、長い距離は躊躇しちゃう的なことがTwitterに上げられていたのでやめた。とか言ってこんな事やってるし~。まあいいか一人で行く。


日は長いと言っても、早く発った方が良いに決まっている。5時に登り始める予定で、チャリで現地まで行く時間を計算して3時に目覚ましをかける。いつもの様に必要なものはチャリに縛り付けて置いた。今回は、前回の山行で地下足袋がダメに成っちゃったので、新調した安いトレランシューズを履く。こいつも縛り付けていくのは面倒なので、ビンディングペダルは交換してフラットペダルにして家から履いていくことにした。着替えもせずに直ぐ出発できる様に行く格好で寝たのだが、寝起きが悪くぼんやりしていたら出発の時間が遅くなってしまって、20分位出発が遅れた。
路面は濡れているが雨は降ってはいない。天気予報を信じて合羽は持ってこなかった。
快調に漕いでいると雨が当たり出した。弱い雨なので気にせずに進むがだんだん強くなり本降りの雨になる。
参ったな~。
引き返そうかとも考えたが、少し雨宿りして状況を伺う。
降り方が弱まってきたし、空も明るくなってきたので、濡れるに任せて先を急ぐ。湯沢のコンビニで食料の調達&朝食しながら雨宿り。大分時間をロスしている。
遠くに青空が見えているが、弱い雨が降り続いている。ここまで来たのだから行くだけ行ってみる。



茂倉岳の登山口に向かう橋にチャリを繋ぎ雨の中を強行出発。
駐車スペースには何台か停まっている。チャリで奮闘してるところを追い越していった方が出発の準備をしていた。


雨はやむ気配を見せないが、木々が雨除けに成ってくれて思ったほど濡れない。とは言え、既に全身びしょ濡れなのと、予定の時間を大分ロスしているので、心が折れる。このまま止まない様なら、茂倉岳の小屋で飯食って帰ってくればいいやってな具合。

新しい靴はなかなか良い感じ。アディダスにしては幅が広め、グリップもそこそこ利く。だだ、地下足袋に成れたせいかソールの厚みが気になる程度。まあ値段にしては良い感じ。

矢場の頭に出ると雨はすっかり止んでいた。視界の閉ざされた道を黙々と歩く。小屋前で先行者が一息付いていらっしゃった。挨拶をして足も止めずに先を急ぐ。茂倉岳の山頂もスルー。
ヘルメットを被った団体さんとスライド。「岩登りですか?」と意地悪な質問「この時間だとテラスでビバークでしたか?」とたたみかけて問うと、乗りの良いおじさんが「そうです」とニタニタ。そんな訳ないでしょ(笑)。


気が付けば、雲は去り青空が広がる。予報は当たったみたい。滑りやすい足元に気を使いながら、谷川岳に到着。頑張って歩いたので少しは時間を取り戻した。込み合う山頂もこの時間だと人影まばら。何度も立っている山頂はスルーして西黒尾根を駆け下る。


次々に登って来る方に石を落とさないようにルート取りする。ふと見るとカメラが落ちている。ソニーの良いやつだぞ!。誰も見ていないのでパクッてやろうと思ったが、神様は見ておいでになる。遺失物横領罪だ。近くに居た人に「これ落ちていたんっすけど登ったらそれっぽい人に声掛けて貰えませんか。又は小屋の人に預けるとか」とお願いしていたら、別の方が、そのまま置いておいた方が良いと口出して・・・。絶対他の人にパクられるな。

あ~惜しかったな~なんて考えながら歩いていると、巌剛新道との分岐に到着。ここは迷わずショートカットで巌剛新道に足を向ける。初めて通る道だ。上部こそ嫌らしい岩場だが基本苔むした岩が続く道。下部は勾配もゆるくなり振り返るとマチガ沢が素晴らしい。
ひょいと舗装道路に出て、ハイカーの人を脅かさないように、一緒に歩いて進む。こんな所で鈴をチリンチリン鳴らしながら走っていたら変な人と思われかれないからね。ふと前方を見ると、年配の方々が花を携えて歩いていらっしゃる。「お仲間のご供養ですか?」と声をかける。そうだね、見た感じここの岩壁が賑わっていた頃ががんがんやっていらっしゃった方々だろう。長年山に携わっていると、色んな書物やお話でここでどんな事が起きたか知っている。オイラも一の倉沢の岩壁とレリーフに合掌して来ました。沢で遊んでいる方に変な目で見られながら・・・。



芝倉沢で大休止。ここから先まで行くハイカーは居ない。荷馬車も通れるようにと開削した国道を走る。清水峠まで忠実に等高線を辿った道はとにかく長い。雪崩や水流で痛んだ谷側の道は歩き辛いが尾根側の道は非常に快適に走れる。感覚的には清水峠まで6~7割は走れた感じ。スパイク足袋を履いた方とスライドする。やはりこいつは試してみたいな。



白樺小屋を通り過ぎて、蓬峠へ直接向かう道と、清水峠へ向かう道の分岐点でしばらく考える。
清水峠へ向かえば2時間は余計に掛かるだろうし、疲労もかなりなものだろう。でも、まだ陽は高いし、頑張ったのでタイムは大分縮めたし、計画は遂行したいしね。迷った挙句、当初の計画の通りに清水峠に向かうことにする。進んでは見たものの、変化の無い道の状況と効率の悪いルート取りでうんざりしてしまう。峠の施設は見えているのに、地形を忠実にトレイスしているもんだから、一向に近づかない。さすがにうんざりしだした頃、ヒョイと峠に着く。芝倉沢から走りっぱなしだが、それ程疲労感は無い。ここも立ち止まる事無く、雨の影響で泥沼と化した道を登って行く。七つ小屋もスルーして蓬峠へ走る。



緩やかなアップダウンを繰り返し蓬峠へ。只距離を稼ぐ為のコース取りで、普通の登山者からみれば非常に効率の悪い行動。小屋で、既に缶ビールを飲んでるおじさんに何処から来たの?と問われる。今までの行程をかいつまみ説明して呆れられる。「それでは失礼します」と山を降りていく。
水袋のポカリは飲み切ってしまったので、最後の水場の冷たい水が身体に染みる。
最初は元気良く走って降りていたが、ガツンと脚が動かなくなり足元が覚束無くなる。ケガしない様に注意して降って行く。どろどろの靴を、沢の流れにざぶざぶと入り洗いながら進む。
くたくたに成って車道に出る。路肩の湧き水で、脱いだ靴と靴下を丁寧に洗う。濡れっ放しで足の皮膚がふやけている。しばらく走っていたらまた脚が動くようになる。まだまだゴールではない。まだチャリンコで帰らなきゃいけないのだ。

残っていたおにぎりを頬張り、待たせていた相棒にまたがりピューと下って行く。
出だしは最悪だったけど、天気回復で、計画の通りのコースも歩けた。
今日も良い一日だった。

チャリンコ 往復3時間 約70km
山歩き   10時間7分 約34km

2016年6月26日日曜日

越後駒山開き 御札を貰いに参ります

この前まで暇でぷらぷらしていた反動で、2週間ぶっ通しで働いた。
怒涛の20連勤。
山に行きたくて仕方がなかった。
どこでも良かったけど、毎年恒例の越後駒ケ岳の山開き登山に行く事にした。
毎年6月の最終日曜日に山が開く。この日に登ると駒の小屋でお守りを頂ける。 

いつもお世話に成っている番長は相変わらず忙しそう。
甘えてばかりいられないので自力で行くしかない。
枝折峠までチャリで行く事も考えた。ロードバイクにキャリヤを付けてザックを括り付けて行く計画も立てた。梅雨時の曖昧な天気予報で雨の降る中チャリを漕ぐのは嫌なので、近所の水無川奥から登る裏尾根を登ることにした。もっとも、以前の様に枝折峠までチャリで登る気力は失せていたのが本音。

前夜に荷物を整えて、付けたばかりのキャリアに縛り付けておいた。
朝起きて空を眺めると、やはりぱっとしない空模様で出発の踏ん切りがつかない。
このままウダウダしていると貴重な休みの日を無駄に過ごしかねないので、降るなら降れ~と腹を括りチャリに跨る。

あまり気温も上がりそうもないので水袋のスポドリの量は半分にしたけど、普段は持ち歩かない雨具を持ってきたので、オイラのスタイルにしては重いザック。
当初の予定よりチャリに乗る距離は短いが、この荷物を背負って走ると堪えると経験上知っているので、キャリア導入。ロードバイクの軽快感は失せるが、天秤にかければこれが正解。


それ程急ぎもしないので、チンタラ漕いで水無川奥の森林公園の駐車場の小屋にチャリを置いて、途中で買ってきた朝飯を食って出発。
荒れ放題の堰堤の工事用に造られた車道を小走りで行く。
昔は、渓谷沿いに踏み跡が在る道だった。枝沢もつり橋で渡った。使われなくなった工事用の道も次第に草が生い茂り自然に帰りつつある。
小雪のため、いつも遅くまで残る雪の巨大な塊もすっかり溶けて無くなっていた。あれはなかなか見物なので期待していたので少し残念。


十二平の登り口から山に足を踏み入れる。急な登りが続く。木の根を足がかりに、黙々と登る。以外に脚が動く。辿る人もまばらな道。裏の道。
風が強く吹いていて、時折木々がゴーと鳴る。高度を上げると沢の音が小さくなる。鳥の鳴き声と風の音と草のそよぐ音。
草露と汗で全身びしょ濡れだ。もくもくと歩を進める。後ろを振り返っても八海山は雲の中。オカメノゾキ付近のギザギザの稜線が見える。辛いが好きな縦走路だ。
変化にとんだ急な道を黙々と登る。グシガハナに着くと道はなだらかに成り歩きやすくなる。湧き上がり風に踊る雲の中に入り、視界は閉ざされる。
天国尾根とは良く言ったものだ。今までの急な道が嘘の様な楽な道へと変わり、最後の一登りで中ノ岳~駒ケ岳縦走路の分岐に出る。


ほんの少し歩くと山頂。こんな天気なのに結構にぎわっている頂。何度となくここには立っているのでまたここに帰って来たって感じ。
居合わせた方からチョコレートを頂き「皆さん御守りは頂きましたか?」と確認して、「それでは私も貰って来ます」とご挨拶して、小屋に向かう。
途中で、久しぶりに知り合いの井上君とばったり。山岳会の清掃登山だそうだ。「いや~久し振りだね~」と挨拶して、駒の小屋に向かい降りていく。
さすが百名山だけあってオシャレなハイカーがどんどん登って来る。
小屋まで辿りつき、小屋の中を覗くも管理人さんの姿は見えない。もう御守りは配り終えたのか?とうろうろしていたら、小屋の中から出ていらっしゃって、「記帳してお守りを受け取ってください」との事。今年も無事に頂けました。安全登山のお守り。


山頂から引き返してきた井上君と近況について語り合う。彼も山岳会に入って沢登りとかハードに山と向き合っている様子。昨年は残業続きでろくすっぽ山に登れなくて太っちゃったとぼやきも・・。また何処かで と別れる。

濡れたままの格好でいたら震えるほど寒い。小屋の温度計は7度から上がらないと管理人さん。
貰うものは貰った。目標達成したので、再び登り帰路に着く。
風の当たらない場所でそそくさと雨具の上着だけを羽織っておにぎりを頬張りエネルギー補給。
動いていないと寒いので、先ほど登ってきたばかりの道を下って行く。雲は相変わらず風に踊り、雲の切れ間から光が差しすばらしい景色を演出してくれる。只只見惚れるばかり。動けなくなる。


最近愛用している地下足袋だが、急な湿った道ではひどく滑り、思うようにトコトコとは降れない。やはりある程度ソールのグリップは必要なのだ。スパイク地下足袋なる物もある様だが、結構値も張るし、不必要に登山道を掘り返しちゃうような気がして、試してみたい気はするのだが躊躇する。
そんな状態なので、おのずから降りのスピードは遅くなる。登りで頑張ったおかげで時間はたっぷり有るので、のんびり行く事にする。
雲の下に出ちゃうと寒さを感じなくなる。羽織っていた合羽をザックにねじ込み、足元の花 木々の様子 鳥の声 普段のスタイルだと見落としてしまいそうな事柄に注意を払いながら降っていくとヒョイと十二平の登山口に出る。
歩きやすい道を小走りでチャリの待つ駐車場へ。


帰り着いて残った食料を腹に収め、靴をSPDシューズに履き替える。ふと見たら地下足袋のソールの張り合わせ部分がパックリ割れていた。無理に踏ん張ったりしたので想定外の力が加わった様だ。軽快で安価で良いのだが、再度購入するはかは未定。

お守りも頂けたし、山のダイナミックな息遣いを感じられたし 山仲間にも会えたし 今日も良い一日だった。

自転車 往復34km 01:27:30
歩き   06:13:28

2016年6月5日日曜日

金城山 イワキ頭敗退記

行動範囲に制限がある身としては、どうしても同じ山ばかりに登らざるを得ない。
季節季節に山は違った顔を見せるので、それはそれで苦にならない。深く山を知ることも良いことかもしれないと最近は自分を慰めている。
それでも、何か少し違う刺激が欲しくて、地下足袋登山を始めた。

今日は、毎日拝んでいる金城山に登る事にした。何度も登った山だけど、今日は、三角点の在るイワキ頭まで足を伸ばす予定で早出する。
朝起きて、コンビにまでチャリを走らせて、朝飯と昼飯を買い求め、帰宅してコンビニ弁当を食す。藪漕ぎ覚悟の丈夫なズボンを履き再びチャリに跨りと登山口に向かう。家から30分程の近さである。
つい最近アマゾンでポチッた安価なトレイルランニング用のシューズが届いたが、今日も足元は地下足袋で行く。本日で4回目の地下足袋登山である。使い始めた頃は、指の又辺りが硬くて少いし痛みがあったが、使い馴染んだせいか気に成らなくなって、至極快適だ。

気持ち良い朝じゃ

金城集落奥の登山口にチャリを置き、滝入りコースを登り、山頂を踏み、イワキ頭の三角点に訪座して水無コースで下山する予定。駐車場には2台停まって居るので、先行者があるようだ。
川を渡ると釣り氏の方が2名ほど石をひっくり返して餌を探していた。挨拶して登山道に踏み入る。道の草は刈り払われて良く手入れされている。足元の土の感触を楽しみながら沢沿いに急な道を登る。沢を渡り尾根の側面を高巻き、また枝沢沿いを進み、細い尾根に取り付く。馴染みの老橅を横目に坂を上り詰めると、主尾根に出る。緩やかに成った道をテクテク歩く。急ぐ必要はないと言い聞かせるが、身体は早く登ろうとするものだから、身体中から汗が噴出す。

今日はここでのんびり出来ない

数年前の豪雨の傷跡の大崩壊地を過ぎ、再び急に成った道をひと踏ん張りすると、奇岩を巡らせた山頂部に着く。普段なら平らな岩に腰を落ち着けてグウタラして下山するのだが、今日の目標はイワキ頭の三角点である。早々と立ち去り、避難小屋を覗いて、尾根伝いに水無登山道の下降部の水芭蕉の咲く湿地より藪に突入する。潅木を掻き分け這い上がり苦戦しても、いくらも進めない。昨秋の猿倉山への藪漕ぎ敗退が頭をよぎる。この状態が続く様なら、約1kmも先の目的地までは相当難儀するだろう。敗退を決めるには時間がタップリ有るが、既に心が折れてしまった。あっけなく敗退を決め込んで、山を降りることにした。

藪は手強いな~

苦労して登山道まで戻り、水無コースを下り始めたら2人ほど登ってきた。南魚沼市と銘が入ったシャツを着ていらっしゃるので、救助隊の方がパトロールに来たのだろう。
今日の行動を説明したところ、やはりこの時期だと藪漕ぎはきつかろう、残雪を利用したほうが無難ではないかとの見解。しばし山談義。地下足袋に気がついた若い方の方が興味を示す。年配の方も、地下足袋は軽くて歩きやすいので意外と良いのだと若い方に説明していた。

目的がぷっつりと切れてしまったので、のんびりと下山してゆく。途中年配の方とスライド。挨拶程度ですれ違い、足元の悪い登山道を注意しながら下ってゆく。走れそうな所も無いのでのんびりと行く。細い尾根を下り、小沢を渡り杉林の道を辿ると出発地点に帰り着く。時間はまだ12時前。チャリを漕いで家路に着く。

帰宅して、ネットで検索したら、イワキ頭までは結構行っているみたいで、数件ヒットした。どうやら、最初の濃い藪を突破したら、かすかな踏み跡があり、楽に往復できる様だ。普段人の山行記など読まないので判断ミスをしてしまった様だ。課題は残ったままだ。またこの山に行く口実が出来た。

本日の行動時間

自宅~登山口往復 チャリ 1時間
登山道歩行 4時間20分

2016年5月29日日曜日

巻機山登山 -当りの日- 

今日は、巻機山に登ると決めて置いた。
昨日の八海山のダメージは殆ど無い。

朝早く起きて、着替えをして、荷物を背負いロードバイクを車庫から出そうとしたら、前輪がぺしゃんこだった。パンクか~?
仕方ないので、通勤用の4号車で出発する。
パーツを換えてギヤ比を重くしてあるとはいえ、所詮20インチのミニベロ車なのでたかが知れている。頑張って漕いでも30km/h が良いところ。まあのんびりと行きますか~。

昨日とは違って、スカッと晴れた空に陽が昇る。我が家から清水の桜坂登山口まで標高差約560mをだらだらと登って行く。途中のコンビニで朝食と行動食を買い求め、店の脇でもそもそと食らう。
大きな荷物を背負った若者たちが歩いて来る。「何してるの?」と問うと「移動キャンプです!」と答える。移動キャンプって何だ?まだ朝も早いというのに、結構な距離を歩いてきたみたい。でも元気。若いって良いな~。

どんどん斜度が増す道をトロトロ登って行く。脚を温存などと考えられない。一番軽いギヤでもキツイ。漕いでも漕いでも前に進まなくてうんざりする。西谷後のバス停の所から、鎖で閉ざされた道をショートカット。鎖を越えて登って行く。この道がまた、なかなかの勾配で、山に登る前に脚が売切れてしまいそうに成る。
足はつかないぞと心に決めて、立ち漕ぎをしたり悪あがきをして、何とか桜坂駐車場に到着する。一等地にチャリを停めて一休み。八海山登山マラソンにエントリーしている番長が気にかかり、タイムラインをなぞる。

今日も持参してきた地下足袋に履き替えて準備完了。
7時前なのに既に結構登って居られる方がいらっしゃる様で、駐車場はそこそこ埋まっている。ゴソゴソやっている脇を数人出発して行ったしね。オイラも出発。

チャリンコ漕いで脚は結構疲労感があるので、ガシガシとは登れない。木陰の気持ち良い空気の中をとぼとぼ登って行く。息が弾まない程度の速さならそれ程汗も出ない。急いでいる訳では無いけど、先行者をどんどん追い抜いていく。

それにしても、登山道の痛み具合には心が痛む。この山に初めて登ったのは20数年前。それから、年に冬春のスキーを含めると4 5回登っているはずだから、通算100回位は登っているんじゃないかな?。まあ無雪期の井戸尾根だと何回くらいかな?まぁ結構の数登っているはずだけど、来るたびに登山道の侵食が進んでいてびっくりする。以前も書いたけど、ほんの数年前までは、これ程登山道に岩は露出していなかった。踏み付け侵食と雨水の流れによる浸食が相まって、こんな味気ない道が出来上がってしまった。百名山だけがクローズアップされて、テレビ番組でも紹介されて、多くの登山者が訪れた弊害だ。多くの人が訪れるのは良いが、それ程地元には恩恵は無い。昔のように、清水の集落の民宿に宿泊して、地元のお土産を買って・・・なんて登山者は殆ど居ない。収入的には、駐車場の料金程度だろう。その料金でさえ払いたくなく、徴収人の方に文句を言って居るのを何度も見ている。
自分は、殆ど地元の山しか登っていないので、他の人気の山の登山道の様子は分からないが、そろそろ整備をする時期ではないのかと常々思っている。山頂付近の木道設置 整備 草地の復元事業等は行われている様だが、井戸の壁の下部 5合目と7合目の間の整備は手を付けても良いと思う。予算はどこから出るのか?誰が施工すのか?分からないが・・・。誰かが声を上げなければ行政も動かないだろう。

閑話休題
すでに下山してくる方々が居る。前日登って、避難小屋 又はテン泊された方。「富士山が見えているよ」と教えてもらう。それは良い時に来たと励みにして登っていく。多く登っているが、富士山を見た記憶は少ない。
成る程、物見平を過ぎて振り返ると谷川岳の左側に秀麗の山が見える。




それにしても、この冬の雪の少なさよ。5月の末とは言え、米子沢 ヌクビ沢の雪渓は少ないし、登山道にも雪は無いし、色んな花は一斉に咲き出したらしいし(花のことは興味無いので詳しくは・・・)。花と言えば、やけに今日は綺麗なお姉さんが多く登って来る。今日は色んな意味で当たりだな(笑)。
ニセ巻を登りきり、木道を駆け下りて、御機屋までラストスパートで110分程。ベストより30分くらい遅いかな。別段急いだ訳でも無いし、アタック掛けた訳でもないので仕方ないが、さすがに少し落ち込むね。今日は牛が岳方面には行かずに割引岳に向かう。少し残雪があるが、柔らかな雪なので問題なく通過して頂へ。一等三角点に訪座して随分早い昼飯にする。天狗尾根方面から話し声が聞こえる。空耳かなって思ったら、青年2人が登って来た。あの嫌らしい雪渓の残り方の割引沢を詰めて来たのか~。登山口にあれ程うるさく『ヌクビ沢 天狗尾根の登山は雪渓が解け切るまで禁止』と書いてあるのにね。無視したのか 見落としたのか?登山は自己責任でって言うけど理解しているのか?。ちなみにこの山での遭難騒ぎは殆ど沢で起きている。まあオイラには関係ないので無視しておく。


見慣れた景色だが、何度見ても良いもんだ。景色を思い切り堪能して帰路に着く。
再び御機屋に戻り、下山に入ろうとしたら、休んでいたおじさんから「雪が残っているみたいだけど、行けますかね?」との問いが。この手の質問には答え辛い。取り合えず「自分は行けましたけど、行けますよとは言えませんね。ご自分で確かめてください」。こう答えるしかないでしょう。
相手の技術 経験 装備も分からずに「大丈夫!行けます」と無責任な事は言えない。ちょっときつく言ってしまったので、他の聞いていた方々も黙ってしまって気まずい雰囲気。慌ててその場を去る事に。何でオイラもっと優しく答えられないのだろう。ヒトリストなので、全てやってみて判断してきたので、この手の質問にはカチンと来ちゃうのだな~。偏屈なのである。
下りながら、木道を歩かずに来る人が居たので、「木道を歩いてください」と言わなくてもいい事を言ってしまい、自分の偏屈加減に気が滅入る。

ニセ巻に登り返して慎重に足場を確認しながら駆け下りる。地下足袋だと足を置く場所を注意していないと、痛い目にあう。トレランシューズみたいにグリップは効かないし、ソールの薄さで尖った石ころを踏むと痛い。丁寧に歩く事を強いられる。これは良いことなのかもしれないな。

まだどんどんと登ってこられる方が居る。オイラみたいなスタイルは疎まれる。気を使って道を譲り、勤めて愛想よく振舞う。只でさえ、あちこちでトレイルランナーのモラルを問うご意見を聞くのでね。別にオイラはトレイルランナーではないが、似たような事をしている身としては、イメージを貶めるような事は控えるべきなのだと思っている。同胞の為にね。


前記のとおり、岩が露出してすっかり歩き難く成った道を慎重に駆ける。ブナ林はエゾハルゼミの大合唱。爽やかな林間の空気に癒されながらしばし聞き惚れる。ふとスマホのボイスレコーダー機能で録音を試みた。帰宅して聞いてみたら、只のノイズにしか聞こえなくてがっかりする。山は景色も花もそして魅力的な 音 で満ちている。鳥の鳴き声 木の葉を揺らす風の音 虫の声 こんな音たちを録りたいな。本格的なレコーダーが欲しくなった。

五合目で一息入れてのんびり下っていく。樹の写真などを撮っていると、登って来る人の姿が。随分ゆっくりだな~と思っていたら、takeさんであった。山を滑っていて膝を痛めて先シーズン棒に振って、ただ今リハビリ中なのだ。あれこれとお話をして、六合目辺りまで行くというtakeさんと別れテクテクと歩いて桜坂まで帰り着く。

苦労して登って来た坂道をピュ~と下って行く。
ちょっと滅入る事も有ったけど、富士山も見えたし 綺麗なお姉さんにも会えたし takeさんにも会えたし。良い山登りが出来ました。
今日も良い一日

本日の行動

チャリンコ 自宅から桜坂登山口まで往復41km 2時間11分

登山    桜坂から割引岳まで往復4時間21分